2019年新春のご挨拶


  
 
  公益社団法人日本通信教育振興協会
    会長 浅井三郎



あけましておめでとうございます。
平成31年の念頭に当たり、ひと言ご挨拶を申し上げます。

本日は来賓として、文部科学省/総合教育政策局/生涯学習推進課/民間教育事業振興室長 伊藤明子様、生涯学習推進課/民間教育事業第二係主任 荒牧真三乃様にご臨席いただきました。また、一般社団法人全国産業人能力開発団体連合会会長の町田ひろ子様にもご臨席いただいております。ご来賓の皆様、ありがとうございます。
さらに、お忙しい中、また事業環境も一段と厳しい中、正会員・賛助会員の皆様にも多数ご出席をいただきありがとうございます。

さて、新しい年の始まりですので、今年の見通しや決意を申し上げなければならないのではないかと思います。

社会通信教育の実施団体の集まりとして、生涯学習社会の一端を担っている当協会としては、まず学ぼうとする受講者が集まってくれないことには始まらないわけであります。「受講者の募集」が進展するのか衰退するのか、これを世の中の変化にどう対応していけば衰退を免れ、発展の方向に舵を切ることができるかが問題であります。
予定されている世の中の変化ですが、受講者募集に関係すると思われる要因として、まず平成から新元号への改元があります。改元は景気の刺激になるのだそうで、プラス要因かもしれません。消費税10%への増税は、トータルとしては大きなマイナス要因ではありますが、今年10月までは駆け込み需要が考えられますので、「ボーっと生きて」なければ、急いでこれを拾って今年に限ってプラス要因にできるかもしれません。ワールドカップやオリンピックなど賑やかなことは、「学習」の動機づけにはマイナス要因になることが判っています。他にも、災害列島の日本では何が起きるか分かりませんし、アメリカのトランプ大統領が何を言い出すか見当もつきません。米中貿易摩擦や米朝問題など国際問題も日本に反映して、ひいては受講者の募集に影響をもたらします。

しかし、いずれにしても年齢を問わず、「何かを学習したい・ニーズ」は減少しているとは思えませんし、これからは、増加している高齢者が第二の社会活動をするための「学習ニーズ」や「教えたいニーズ」などはむしろ盛んになっているのではないかと思います。
今はネットの検索でとりあえずの知識が無料で手に入る便利な時代ですので、我々の社会通信教育も知識を伝授する「知識産業」から、学習活動の支援を重視した「教育産業」の担い手として、このピンチを乗り切らなければならないものと考えております。

1988年11月に人格のない社団として日本通信教育振興協会は発足いたしました。すでにあれから30年が経過いたしました。一昨日(1月9日)のテレビに元文部省の寺脇研氏が出演しているのを拝見して、発足当時に我々の思いに対応してくれた同氏を思い出してとても灌漑深いものがありました。

時代は変わってまいりますが、どうかご列席の皆様の変わらないご支援とご鞭撻をお願い申し上げて私の挨拶といたします。
                      (2019年1月11日 新春賀詞交歓会にて)

 

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