第30回生涯学習奨励賞表彰式 主催者挨拶
公益社団法人日本通信教育振興協会
会長 浅井三郎
第30回生涯学習奨励賞表彰式にあたりまして、ひと言ご挨拶申し上げます。
本日生涯学習奨励賞を受賞される皆様、誠におめでとうございます。
本日は皆様のために文部科学省総合教育政策局から民間教育事業振興室長の伊藤明子様がご臨席くださっています。ありがとうございます。
また、受賞者の皆様の他にも、学習指導員の先生方も多数ご出席くださっておりますありがとうございます。
皆様は、生涯学習奨励講座として認定された通信教育講座を修了された方のうちで、特に高得点で修了され、優秀成績者として選ばれた方であります。
通信教育は、“いつでも、どこでも、誰でも学ぶ”ことができる生涯学習に適した学習方法ですが、独立学習ともいわれまして、誰のも強制されることなく、自分の意志で学習を進める学習システムを基本としています。
皆様は自己啓発の意志で学びを続けて、優秀な成績を修めましたことに、心から敬意を表したいと思います。
本日いただく文部科学大臣賞は、実はとても大変な賞であります。なかなかいただけるものではありません。それだけ文部科学省が生涯学習としての社会通信教育を重要視していることだと思います。どうかこれからも学習を進められ、学んだ成果を生かしていただきたいと思います。
当協会では、生涯学習の学習支援者としてのスキルを学んでいただくための、「学習指導員講習」という通信教育講座を行っております。教えることは学ぶことでもあると言われます。受賞者の皆様は、今度は教える側に立ってみてはいかがでしょうか。
当協会の学習指導員講習を修了して、学習指導員に登録され、生涯学習の指導者としても、ご活躍されることを期待しております。
本日はいろいろな分野の学習指導員の先生方が、お忙しい中を、この会場にお見えになっています。この受賞式の後の祝賀会で、ぜひ、皆様の学習の先輩でもある学習指導員の先生方と交流されてはいかがでしょうか。
今回の表彰式は30回目を数えます。毎年1回の表彰式ですので、30年になります。
30年前の1988年に、当時の文部省に生涯学習局が設置され、その年に民間の事業者の融資が文部省を訪問して、日本通信教育振興協会が結成され、翌1989年に第1回の表彰式が行われております。その後、当協会は任意団体から社団法人へ、そして公益社団法人へと組織の変更をしてまいりました。しかしながら、発足当時は30社を超える民間通信教育事業者で成り立っていた当協会も、通信教育を実施する事業者が少なくなって、現在では一桁の正会員となってしまいました。
この間にこの業界を襲ってきたのは、いわゆる出版不況であります。インターネットの普及によって、休刊する雑誌や新聞も発行部数を減らしました。通信教育も、単に知識を求めるだけならばグーグルやヤフーの検索で間に合うようになってきました。今は、産業構造が大きく変わる産業革命の時代なのです。
我々の社会通信教育も、知識を伝授する知識産業から、学習活動の支援を重視した教育産業の担い手として、このピンチを乗り切らなければならないと考えております。
最後に本日の受賞者の皆様に、おめでとうございますと申し上げて、さらに、ご列席の皆様のご鞭撻とご支援をよろしくお願い申し上げ、私の挨拶と致します。
(2018年11月17日 表彰式での挨拶より)